前回の記事ではざっくりしたビタミンBのイメージを掴んでもらいました。
今回はビタミンB群の中でも、ナイアシン(ビタミンB3)について書いていきます。
少し難しいですが、発達障害を改善するためにとても重要なビタミンですので、お付き合いください。
ナイアシンが欠乏すると?
ナイアシンの効果は多岐にわたります。
体内の全酵素の20%にあたる、約500 種類の補酵素として機能すると言われており、いわゆる”必要不可欠”なビタミンなのです。欠乏症としてペラグラが有名です。日本で発症する方はほとんどおらず、発展途上国で見られる事が多いです。そのペラグラの症状としては以下のものがあります。
皮膚症状
紫外線に暴露された部位に限局して現れる発疹です。手の甲、顔、頸部に多く現れます。中には水ぶくれを作る方もいます。
消化器症状
初期の消化器症状として、食欲不振や吐き気、嘔吐などがあります。また口内炎・舌炎・胃炎・下痢など。口から始まり肛門まで、消化器に不調が出ます。
神経症状
集中力の欠如を伴う疲労、頭痛、睡眠障害、うつ病、不安障害が現れます。更に進行をすると、統合失調症や進行性の認知症などが起こることもあります。
たった一つのビタミンが欠乏しただけでこれだけの症状が出てしまいます。
ナイアシンが重要なビタミンであると言うのは認識していただけたでしょうか?
ナイアシンが関わっている働き
- 三大栄養素の代謝(特に糖質と脂質)
- エネルギー生成(ATP産生)
- アルコールの代謝
- ドーパミン、セロトニンの合成
- ステロイドホルモンの生合成
- DNAの修復や合成
- 細胞分化
効果は多岐にわたるので、わかりやすい太字の3つだけで考察してみましょう。
三大栄養素の代謝ができないということは、身体に入れた素材を利用する事が出来ないということです。
つまり、活用できない材料が身体に入ってくる事になります。
使えない材料は体質にもよりますが、捨てる or 貯めることになります。
捨てる人は痩せ型でしょうし、貯める人はぽっちゃり体型となっていきます。
つまり、ナイアシンが不足している人は痩せ型かぽっちゃり体型が多いと思われます。
※もちろん体型は他の生活習慣にも依存しているため例外はたくさんあります。
その他にもナイアシンが不足していればエネルギー生成が出来ないので疲れやすいですし、眠くなります。(他のビタミンやミネラルも関係あり)
チロシンをドーパミンに変換できなくなるので、前頭前野のドーパミンが不足し、いわゆるADHDの症状が発現し易いです。
そしてナイアシンはトリプトファンからセロトニンへの合成にも関わっています。セロトニンが不足すると、イライラ感や意欲低下、協調性の欠如やうつ症状が出現します。そしてセロトニンはメラトニンの原料となっていますので、睡眠障害も出やすくなるというわけです。
まとめると、、、
- 痩せ型 or ぽっちゃり体型
- 疲れやすい
- 日中眠くなる
- いわゆるADHD的な症状が出る
- いわゆるASDのような過敏、イライラ、協調性の欠如がある
- 過眠や不眠などの睡眠障害がある
このような症状が多いと推察出来ます。
どうでしょうか。
ここに来る方なら結構当てはまってるのでは無いでしょうか。
ナイアシンの選び方
ナイアシンはナイアシンアミドではなく、ナイアシンを飲むようにしてください。
ナイアシンアミドはナイアシンフラッシュが出ないため、副作用も少ないですが、逆に効果も少なくなります。できるだけ効果を上げるためにも、ナイアシンフラッシュは受け入れ、ナイアシンを飲むようにしてください。
絶対に錠剤ではなく”カプセル”を選んでください。
錠剤は徐放性の物が多いので、長い期間飲んでいると胃腸に不快感が出る可能性があります。
錠剤はずっとナイアシンを放出し続けるため、高用量を飲み続ける場合、嘔吐する可能性も考えられます、、、
私は間違えて買ってしまった錠剤タイプを、勿体ないからと飲んでおり、胃が荒れて嘔吐・点滴までしたことがありました。
今はカプセルタイプにしているためそのような副作用は無いですが、皆様にも同じ苦しみを味わってほしくはありません。
ナイアシンアミドではなく、ナイアシン
錠剤タイプではなくカプセルタイプ
これを基準に買ってみてください。
ナイアシンを飲んだときの効果、飲み方
これは人によってまちまちですが
- 体力が付き元気になる
- 太りづらくなる
- 脂質や糖質の代謝が改善され、脂質異常症や糖尿病などが改善する
- 脳内のドーパミンやセロトニンの合成が改善されることにより、精神疾患が改善する
- 睡眠障害が改善する
- お酒に強くなる
- 鼻炎などが改善する
などが考えられます。そんなに高いビタミンではないので、ぜひ試してくださいね。
飲む量としては、一日500mg〜最大3000mgで調整してください。
具体的な飲み方としては、最初はナイアシンフラッシュが出ると思うので、夜から始めるのをおすすめします。
1カプセル500mgの商品を買ったとすると。
第1段階:夜1錠 で開始し、ナイアシンフラッシュが出ないようになったら次
第2段階:朝1錠 夜1錠 で継続し、ナイアシンフラッシュが改善したら次
第3段階:朝1錠 昼1錠 夜1錠 で継続し、ナイアシンフラッシュが改善したら次
ここからご自身の身体と相談して1日合計6錠まで増やしても良いですし、3錠で止めても大丈夫です。
ここでナイアシンフラッシュが全然落ち着かないという方は、次回の記事を参考にしてください。
ナイアシンを飲んだときの副作用(ナイアシンフラッシュ)
副作用としてよく現れるのは、ナイアシンフラッシュです。
これはナイアシンを飲み始めたばかりの頃の私の手ですが、今ではここまでの強いフラッシュが出ることは無くなりました。
むしろこのぐらい強いフラッシュが出る方は、諸々の症状が改善し易いかもしれません。
もしもあなたがナイアシンフラッシュが出たら、、、、
むしろ、、、
ナイアシンフラッシュが起きてくれたらラッキー!!
と思ってください。
ここでは長くなるのでなぜラッキーなのかは次回にさせて頂きますね。
その他はマレですが、重篤な下痢、便秘、肝機能低下などが報告されるケースもあります。
飲んでみて、体調が改善せずに逆に悪化するようであれば飲むのを中止してください。
また次の記事でお会いしましょう!
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